2005  3月

   NO15 けっこうな、どんぶり。
2005/03/31
どんぶりの中に宇宙があーる。それは、外側がたとえ、同じどんぶりでも、その中に入れるモノによって多くのドラマが始まるからです。ハイ、それはどんぶりの中身が牛丼、ラーメン、うどん、親子どん等など。あらゆる種類の中身が、かぞえられないくらいのアイデアと技の組あわせにより、それぞれ、まったく違った独特の店の味になっていきます。この小さなどんぶりの中に、計り知れない多くの人の努力と夢がつまっているのですね。。小さな器の中の宇宙で繰り広げられる、味をめぐってのドラマティックなスターウォーズなのです。その中から、戦いを征して、どんぶり店のまさに新しいスターが出現してくるのですねー。どんぶりモノは早さが勝負。日本の誇れるファストフードです。でも、早さが勝負で中身ばかりが主役になってしまっても、少し困ったことになります。。お店に入って、食する器を、鑑賞しながら、「けっこうな、どんぶりですねー」などと、言うことも、目もくれぬこともなく、いきなりガーっと食する習慣があたりまえになってしまわないかぁーということです。古典落語にもでてきますね。人の家を訪ねた時、どのように何をほめるかをご隠居に練習させられるお話。ほめ言葉は、礼節を重んじる、日本人の智恵だったのですねー。でも、実際、牛丼屋で、しげしげと、どんぶりを見ながら「けっこうなどんぶりですねー」っていっている光景はやはり変な人ですよね。時と場所を考えながら、そういう、日本人のもつ、繊細な気持ちをいつまでも忘れずに大切にしたいものだと思うのです。うーん?あれ?誰ですか?言ったそばから楊枝を口にくわえてチューチュー音を立てている人は。


NO14 まぼろしのゴールデンコーヒー。
2005/03/30
“大人”という言葉の響きは日本人にとって、どうも興味をおおいに引く存在のようですね。。本屋さんに平積みにされている本の表紙にどれほどの“大人”の2文字があふれていることでしょうか。大人のためのレストラン。大人の恋占い。大人のピアノ教室。大人の隠れ家等など・・・・。そんなに“大人”を誰が意識するのでしょうかねぇ?“大人”に憧れている世代でしょうか。でも。成人式の日のアンケート調査では、「自分は20歳は“大人”とは思ってません。“大人”には成りたくありませーん」と解答した人が50%占めていたのを思いだしました。50%ってコトは半数ですよ。半数。うーん。それでは“大人”のイメージって今はどうなっているのでしょうかねぇ。かっては、オジン、オバン。オヤジガリ等、なにか大人拒否のような言葉は山のようにありましたけどね。それなのに、どうして。どうして?今、なぜ“大人”がこれほどまで注目されるんでしょう。そう、きっと、めざすべき“大人”のイメージが頭に想像できない人があまりにも多いということなんでしょうか。それで“大人”になるのも、こういうのが理想ですよといった、“大人”提案マニュアルがあふれているということでしょうか。まさかぁ、そんなことはありませんよね。ワタクシなど、若い時にコーヒー専門店に入るだけで、ちょっと大人の仲間入りを果たした気分でした。今のスターバックスやクーツグリーンティー、プロント、ドトール、エキシオールカフェ、ベローチェ等のカフェと違って、ちょっと緊張する大人の雰囲気があったからです。場所は日本橋、老マスターの品格のある容貌、コーヒーを気むずかしそうに入れる威厳のある仕草。コーヒーの種類が多くて、はじめは、何を頼んでいいかわからない。だけどコーヒーの香りが店内に漂い、お客様もいい雰囲気。メニューをみながら、ふと、なんだかとても魅力的なネーミングに目がとまりました。その名はなんとゴールデンコーヒー。これしかない。ちょっとカッコをつけて静かな口調で「ゴールデンコーヒーをください」とマスターにオーダーしました。気のせいでしょうか。マスターがちらっとワタシを2度ばかり見返したように思いました。そのコーヒーは値段もよかったので、ひょっとして「若造のくせに、こんな高いコーヒーを注文しても味なんか、わからないだろう」なんて思われたんじゃないだろうかと、ふと、心に思いましたが、ゴールデンコーヒーのことを想像すると、さぞかし金のような価値あるコーヒー豆に違いないと、楽しみにまっておりました。しばらくして老マスターがおもむろに運んでやってきました。ゴールデンコーヒーとの対面です。うん?エッ。これは、琥珀色のコーヒーの中になんと、タマゴの黄みが浮かんでいます。しばし呆然。これはジョークか。顔をあげて、カウンターにいるマスターを見ると、変わらない真面目な顔つきで、もくもくとコーヒーを入れています。これはジョークでもなんでもない。メニューにあわてて目を通すと新メニューと横にかかれていました。ワタシも真面目な顔をしてタマゴをかきまわすべきか、そのまま一気に飲み干すべきか考えながら、“大人”の仲間入りには体験が必要と悟ったのでした。その、数週間後、気になって再び同じ店を訪れました。メニューに目を通すとあのゴールデンコーヒーの名がすでに消え失せておりました。

NO13  おチカイのがお好き?
2005/03/29
東京の桜開花もあとわずか。すでに、デパチカの桜前線は、色あざやかな、お花見弁当で、すでに満開状態ですね。デパート地下の食品売り場としか呼称がなかった売り場が、渋谷東急フードショーが2000年4月オープン以来、あっという間にデパチカという新たなネーミングとともに、全国のデパートが次々にリニューアルオープンしていきました、20代の女性がそれまでは、ほとんど、デパートの食品売り場に足を運ばなかったのですから。ちょっと前の話ですが、なんだか遠い昔の出来事みたいですよね。
“デパチカ”は今も人気ですけど入っているテナントさんは大変ですよ。流行最先端の「食」を提案するために、今も半年間で売り場の1割、つまり5年サイクルで売り場が総変わりしてしまというスピードなのですから。さあて。はなしは変わって不動産に目をうつしますと、どうやら最近、“チカ”に“イ”というのが、プラスした意味の“駅チカ”が人気のようですね。不動産チラシに“駅から徒歩○分”駅から近ければ近い程、人気物件だそうです。近いと言う事は、雨の日でだって濡れることもなく快適だって事ですよね。時間がかからない事に価値を見出す。まさに時は金なりなのでしょうか。なら超高層マンションでは、どうなるのでしょうかね。不思議と駅まで時間のかからない低層階のほうが、高層階よりお値打ち。高層階から下りて行くには、駅から○分でもお時間がかかりますよ。え?高速エレベーターですか。確かに。でもー。あのー。毎日多くの住民にエレベーター中で顔を合わせるのですからぁ。「そうよねー。いままでより、しっかりお化粧して、きれいに身支度整える準備時間も必要なのよねー」等と言ってドタバタしていたら、あっという間に、ハーイ。時間超過でーす。徒歩○分はお題目。上階は時短ではちょっと不利。でも、つまり眺望という何にも替え難い快適な“気分”が素敵なんですよね。。やはり人間は、時短だけに価値を見出しているわけではないのですね。でも、駅から15分以上となると新築マンションは、駅チカよりお値打ちになっています。やはりチカイっていいんだー。ワタシの身の回りで思い当たるコトでチカイといえばー。うーん。目がチカイ。そういえばー。この頃トイレも、なんとなーくチカイしぃー。あの世も?なんだかぁなぁー。イヤイヤ。これじゃー、あまりチカすぎても、ちっともいいことありませんよねー。

NO12  中年よ。タイシボウをとれ!?
2005/03/28
誰でも少年少女時代には、親や先生などから「夢と希望をいだき、がんばるんですよ」などといわれたことがあるのではないでしょうか。オギャーとこの世に生まれ落ちたその日から、ハイハイをはじめ、やがてフラフラとあの世に行くまで。つまり、ゆりかごから運良く墓場まで辿り着く間、あなたにはいつの間にか、いっぱいレッテルがピタコンと貼られていることにお気づきですか。「えっ。どこだ、どこだ、どこに貼られているんだ」髪の毛をあげて頭に666の数字。悪魔の刻印、オーメンか?いーえ違います。そんな事ではないのです。新聞などにも載っていますよ。Xだ。Yだ。そう。座標軸のような世代分類っていうレッテルですよ。かっては、新人類、団塊の世代。シルバー世代。その他、ネーミングは山程ありますよ。「ワタシは違う。イヤダー」と、じたばたしても、ポィっと、どこかにほうり込まれてしまうのです。若き時は、「人と同分類なんて冗談じゃない。ワタシはワタシ」と鼻息も荒く「これがワタシの生きる道ー」と颯爽と風をきっていたのが、人生なかば近くになってくると、大人になるというか、円熟するというか、疲れてきたというか、いつしか「ワタシは、団塊の世代ダー」等と、いきなり自らにレッテルを貼って群れることを宣言してしまったりするです。それは、決っして悪いことではありませんよ。弱ってくれば群れる事も当たり前。群れるというより同胞なのでしょう。円熟の年を迎え、和を成す事は大切。だけど、円くなりすぎて、ツルツル人生すべり過ぎも困りまーす。成熟すると、ちょっと異文化コミュニケーションなどに興味がいったりするようです。中国語など外国語を習ったり、海外旅行をしてみたり。おっと、忘れていました。国内の異文化コミュニケーションはどうでしょうか?そう、あのXやYの座標軸、いや、間違えました。X世代やY世代との交信は?また、間違えました。交流は?さあー。中高年の皆様。どこかにきっところがっているテレビショッピングで密かに購入したエアロボディブレードを見つけだし、再度身体をブルブルさせたり、今も数分、踏み続けているラテラル・サイ・トレナー等で、きれいさっぱり、タイシボウを燃やしながら頭をすっきりさせ異文化交流などを、じっくり語り合いましょう。

NO11 “二極”は不吉の合言葉。 
2005/03/26
近頃、いやでも目につく“二極化”という文字がニュースにおどります。今、日本は“二極化”しているのだそうです。分譲マンション市場で売れる物件VS売れない物件から、都心VS地方。老人VS若者。勝ち組VS負け組等、なんでもかんでも“二極化”でどちらに入るかで運命が左右されてしまいそうで、なんとなく不吉の文字です。同じ日本人が割り箸のようにパッキリ割れて二本人になってしまうのでしょうか?いやー。日本だけではありません。地球人に今そんな事がおこっているのでしょうか。そういえば1997年より「大競争時代突入だー」とどなたか叫んでいました。オリンピック競技ではありませんよ。改革競争の時代に突入したというのです。「情報は、一瞬にして地球を包み込む。何10年に一度の大劇変の年。その年にアメリカ、欧州、日本とビジネスは五億人をめぐっての取り合いとなる。これからは、アジアが参加し20億人ターゲットの時代なのです。だからビジネスの土俵が変わリます」8年前も大激変と言っていたのです。その時は“二極化”という表現ではなく、その時は分水嶺(ぶんすいれい)の時代と表現していたのです。
川の流れを分ける境界をなす山の尾根にあてはめての文字です。水は、わずかの違いで左右に分かれ、最終的に別の方向に流れていく。わずかの見極めが、将来を決める時代。「なんだー。とっくに“二極化”しちゃったんじゃないですか。う-ん。と、いうことは?いまの時代、“二極化”どころか、細胞分裂してしまっている?」新橋の、とあるカラオケ店の隅で、お父さんが怒鳴りました。「おまえら、オレは、これから、もうニキョク歌いたいんダー。あとニキョク!」お父さん、酔っ払って歌っている場合じゃありませんよ。もうあとニキョクがありません。二極どころか、とっくに分裂しているのですから。でも本当ですかねー。2005年は10年どころか100年目のチャンスともいわれてますよ。大転換の時代のチャンスも8年以前よりぐーんと倍増しちゃったのですから。なんだか、分裂しちゃった細胞が新しい細胞をつくりながら、今度は互いに融合に向かいはじめたような気がしますがねー。

NO10  人生の門出はホーホケキョ。
2005/03/25
紅梅がまだまだ、きれいに咲いています。「ホーホケキョ。ホーホケキョ」今週はじめ頃から、さかんにウグイスの澄んだ鳴き声を耳にするようになりました。野鳩の夫婦も巣づくりをはじめました。雑草もいきなり集団でドーっと顔を出しています。自然の生き物たちが春の訪れを知らせてくれるのですネ。二週間前などは、「ホーホヶ。ホゥー。ケキョ。フーキョ」「なんだぁ?ありゃ。マヌケた鳴き声だぁー」ウグイスの子供が鳴く練習を一所懸命、繰り替えしていたのでした。春になると人間の世界も慌しくなってきます。子供も大人も人生の門出行事の目白押しですネ。卒業式・入学式・入社式・ブライダル。お祝いとして、贈り物を受け取ったり受け取られたり。今、贈り物も個人の趣向があって、いただく人が、何種類かのうちから自由にセレクトできるのが多くなっています。とても合理的。プレゼントを指定することだってできるのですね。これも時短(時間短縮)でいたってスマート。でもちょっぴりバレンタインの義理チョコみたいでなんだかモノさびしぃー。その人の為に自分の時間を惜しまず使って、何が喜んでくれるだろうか。受け取る人の笑顔を想像しながら迷って探す思い。もらった人も 「何んだー。趣味悪いー」などときっぱり言わないで自分の為に探してくれた時間と優しい気持ちに感謝しましょうネ。人生の門出はそうそうないのですから、こんな時こそ、程よい絆を感じられれば気分も晴れやかーポカポカ春陽気じゃないですか。
えっ?それより現金だったらもっといいですって。「ひゃー。これぞあっぱれ、資本主義だーン」

NO9  サムライも顔負け。青い目の忍びノ者。
2005/03/24
2000年にフランスより黒船来襲と恐れられたハイパーマーケット、カルフールが「ジャポンは、儲かりませーん。さっぱりでーす。アジアであればわれわれは、中国に行きまーす」と言い残して8店舗をイオンにさっさと売却し、風のように去っていきました。おもえば同じ出来事が。化粧品業界の仏セフォラ、英ブーツ等記憶に新しいところですネ。あの頃、千葉のキヨシが銀座にやって来ていて、英国生まれのブーツ君を横目でじっと睨んでいました。そうそう。苗字はたしかぁーマツモト君でしたっけ。ブーツ君は恐れをなしたのでしょうか、「日本では、ワタクシはもうダメだめ」と言い残してトボトボと本国に帰っていきました。国際色豊かな彼等が日本でダメだったのは、頑固な欧米流マネージメントが日本人にうけいれられなかったのだと新聞や、テレビニュースなどはそう言っておりました。実際、一度は、訪れた方々が沢山いらっしゃるのですから、どんなものなのでしょうかね。カルフール君などは恐れられながらも威風堂々と「ポンジュール」といってスマートにやってきたので誰もがいつ来日したか知っているのですネ。バブル崩壊後、日本で再びゴルフ場経営開発が活発化しました。東急不動産は那須カントリークラブを10億で買収。27ホールのうち9ホールを閉鎖。その跡地に今後3年以内に50億〜60憶を追加投資してホテルや別荘を整備し総合リゾートホテルへとコンバージョンするそうです。昨年の2004年には1月〜6月だけで52件のゴルフ場が買収されました(うち日本企業は44件にのぼる)さらにさかのぼる2003年には160件(うち86件は外資ゴールドマンサックス・ローンスター)日本ではユニマット・森インベストメント・シャトレーゼ・ミサワリゾート・東京建物など。さらにさかのぼれば
オー。外資だらけダー。日本企業よりずーっと以前に、いつのまにかチョコリンと、入り込む技は、忍びの術だー。恐るべし。

NO8 お彼岸は、お墓まいりツアーへ。
2005/03/23
毎年、春分の日をはさんで、お彼岸中にお墓まいりに行くのが行事となっています。小さい頃からずっと変わらない行動なのですが、変わったといえばお墓参りに一緒に行く顔ぶれと、訪れる墓数がいつのまにか、ふえたということでしょうか。車に乗って4箇所を訪れることになりますので2日がかりとなってしまいす。お墓巡りツアーとでもいいましょうか、桜咲く頃はお墓も人・ヒト・人のラッシュアワーですネ。いつもお墓を巡りながら、たびたび目にする光景は、朽ちてボロボロになった無縁仏やペンペン草でジャングルのようになっているところ。ちょっと墓石が傾いてだいじょうぶ?と首をかしげるようなお墓を見てしまうと、家系が何代と続くことっていかに大変なことなのだなぁとしみじみ思うのです。かたちはどうあれ、自分には、先祖代々から引き継いできた目にみえないDNAが、身体のなかにしっかりうめ込まれているのでしょうか。自分の物見好きで、飽きっぽくて、思い込んだら行け行けっていうのも先祖の誰のDNAかしらん。自分のルーツを知るには、今は、84歳の母にじっくり聞くしかありません。
自分の祖先のことを尋ねる姿は昔、西部劇TVに登場するインデアンの老酋長が、テント前でトロトロと燃える焚き火を囲んで数人の子供達に昔ばなしを聞かせているシーンとダブってしまいます。そういえば、今は亡き父が、「祖先のルーツを教えるから」といって、親子2人で旅に出たことを思いだしました・・。最近、大先輩より魅力的な本を推薦してもらいました。その本は、“ホクレア号が行く”
本の帯にはこのようなことが書かれていました。子供達に伝えたい物語。もしも地球が一艘のカヌーだったら・・。そのカヌーがまちがった方向に行こうとしたら・・・。ハワイ人はかって星を頼りに何千キロも自在に航海する「海の人」だった。600年前に途絶えてしまったそのハワイの遠洋航海をいまに復活させ、先祖ゆかりの地・タヒチへの4000kmをを双胴のカヌーで航海した魂の回復のプロジェクト。伝統航海士としてリーダーとなった男が語る地球のありかた、人が人として生きて行くための勇気、子供達に託したいこと・・・・。
地球人は伝統を伝えることに四苦八苦しているのですね。おっと、そうだ。我が日本は2000年続いてきたDNAがある国じゃないですか。と、言う事は?ワタクシもなんと、2000年のDNA保持者なのですネ。感激ー。

NO7 花フン飛ぶ街に、 宇宙人が増殖してます。
2005/03/22
口には大きな立体マスク。目にカラフルなゴーグル、耳にはアイポッドミニ。手には携帯電電話を装着しピコピコ光を放つ。それぞれの方向をむきながら目にもとまらぬ早さで、指を動かす丸坊主の宇宙人があちこちに増殖。何事もないような、いつもの満員電車の中の静けさ。超高層ビルの風景を飛ばしながら、電車は都心を通過していきます。これは過去に想像した近未来の映像。そして電車から、はきだされた宇宙人が街に散って行きます。後をつけて、どんな言語を発するか尽きとめようと、彼等が群がるスターバックスなどに紛れ込み、そっと近づき耳をそばだてます。「ウーン。やはり言語がどこかおかしーい」「イヤ。所々解析不能」「まさか、ひょっとするとワタクシが変なのか」と。地球人の皆さん。あなたの近くではワタクシの目撃した宇宙人は現われませんでしたか。きっと、これからの桜咲くうららかなる春日に、多く目撃される事でしょう。友人がいいました。成田から降り立った英国人から聞かれたそうです。「日本では疫病がはやっているのですか。それともテロ。アブナーイ」
その気持ちわかります。その光景が慢性になっているワタクシ達にはいつもの風景。その疫病の正体は“花フン症”それにしてもこの“花フン症”っていうネーミング、少し可愛い過ぎじゃーありませんかネェ。

NO6 東京の街が空中に浮かぶ時。
2005/03/21
1998年から、本格的に目にみえるかたちで都市の再生プロジェクトが可動していますネ。日本と東京の国際地位の向上や国際化に対応した、経済活動を活発化するためにもと、急げー、急げーとはりきっているのです。日本を代表する丸の内エリアは、第一ステージとして1998年からの10年間、2002年8月竣工した「丸ビル」を皮きりに2007年竣工予定の「新丸ビル」まで6棟を建て替え、そして2008年から始まる丸の内再構築第二ステージでは10年間、4500億を投資し7〜8棟の建て替えをするそうです。今の建築技術をすれば丸ビルクラスのビルは1年間で竣工してしまうスピード化。昼夜人口のバランスを考えて居住機能を導入しながら、三菱商事ビル、古河ビル、丸の内八重洲ビル3棟の同時建て替えを昔のままそっくり復元。2003年にオフィスの供給量が突出したのが2007年には再び大量オフィスの供給。国際都市の進行はまだまだこれからが本番という勢いです。いきなり出現した空中都市。汐留、六本木、品川、赤坂、秋葉原、飯田橋もこれからです。いままでの街歩きは路地裏のすみずみまで平行に歩けばよかったけれど、今はすっかり新しい街は空中にむかって、さらに地下にむかって進むので坂道どころの話ではありません。ストリートが立体化しています。長らく続いた“ストリートファッション”という名称もどうやら、終わりを告げる時がきたようですネ。地球人のみなさん、新しい国際都市歩きには足を鍛える他に、首を鍛えることにいたしましょう。さぁ、ご一緒に、イッチニーイッチニー。国際語の電子辞書も忘れずに。

NO5 キラキラした宝石のような人間エネルギーだぁ。
2005/03/20
四年ほど前から毎朝、現在84歳になる母と、他愛のない会話をしているうちに、母の頭の中にある記憶が、あたかも昨日のように語るはなしの魅力に引き込まれていきました。いつのまにか自分探しのルーツが、会話の中にちりばめられていることに気づきだしたからです。毎日の会話は、朝、「おはようございます」から始まります。母はきまってお茶を入れてくれて、湯のみを差し出し、一杯のお茶を飲みながらコミュニケーションがはじまるのです。母の会話には、今、日本人が忘れかけている何かを思い出させてくれるものがあります。のどかでゆったりとした東京の下町。家族の絆。元気な子供の姿。人情味ある街のコミュニティ。人が集まるハラッパ。絵に描ける美しい風情。礼節。教育。どれをとっても宝石のごとくキラキラした、人間のエネルギーを感じ、とても元気になれるのです。今の日本は、世の中が殺伐とし、何か慌しく動いていると誰もが感じている事と思います。多くの人があるときから、自分探しを試み、何かを、外に求め、長い旅に出てふっと、気づいてみると案外身近に探しものがある事があります。それは、自分の家族。おじいさん、おばあさん、お父さん、お母さんの頭の中に多くの大切な体験記憶として眠っていたりするのです。家族との会話はこのような記憶の宝庫をわけあうことにあるのではないかと思い始めています。そしてその記憶を、次ぎの世代に語り継ぎ、翻訳する語り部が、家族のどなたかの中に、一人でもいらっしゃったならば、それは、とても、とても素敵なことと思います。

NO4 下北沢のコレクターがそっとつぶやいた。
2005/03/19
路地裏文化の街、下北沢。今も演劇の街というキャッチフレーズで演劇・音楽はもちろん、喫茶店・貸しスタジオ・ファッションなど60年代のレトロな香りを残す街の一つですネ。どの街にもあることですが、大掛かりな新規開発計画が具体的になってくると「狭い路地は危険だー」と賛成派の人の主張に対し「それでは文化・魅力が失われてしまうのだ」と反対派の人との主張のせめぎあいになってしまうのです。そんな街に長くから店を開いてる知人と30数年ぶりにおしゃべりをしたのでした。
有数のモノコレクターで、以前から家のなかには貴重なコレクションが山積みとなっておりました。
知人にとっては、好きなモノにかこまれながらそれで商売がうまくいっているのだから幸せな生活です。そんな知人がそっとつぶやきました。「今は、オーディオとイスだけあるだけであとはモノがまったくない隠れ家が欲しいなー」驚きました。びっくりです。知人はこう付け加えました。「モノに対する執着が5年前からなくなっているんですよ」
知人と下北沢で別れて電車の中でしみじみ思いました。モノばなれというのは思った以上に単順なものではないのだなぁ。ある年齢や心境によって、今まで慣れ親しんだモノへの執着から離れ、新しい自分で生きたーいとする何かターニングポイントみたいな時期を誰もがいつか迎えることになるのでしょうかネ。
さあて、そろそろ桜が咲きますよ。楽しみです。

NO3  昨年負け犬、今年、お一人様。
2005/03/18
日本女性の市場動向を言いあらわすキーワード。なにか、ちょっぴりさびしい言葉が続いていますネ。今から6年前の1999年から“お一人様”なる市場は誕生していましたが、今年は37歳〜42歳の主婦が主役です。主婦がたまに家族とは別行動で一人ゆったりと自分を見つめ直す。つまり一人になって自分をリセットし再び家族との絆を深める術でもあるそうです。思えばもっと以前のバブル時の80年代、シバズケのTVコマーシャルで印象ぶかいシーンがありました。サッソウと仕事ができそうなOLが家に1人戻った瞬間“シバズケ食べたーい”といって飛びつく印象的なシーンを覚えていますか。家にもどれば本当の自分に解放される。この時期の企業戦士となった女性の“お一人様”とは時がたつとこの意味も進化していますネ。今のお一人様は“自分探し”のお手軽な旅みたいでこの傾向は増え続けそうです。最近特に、世代や性別、国をこえて地球人の“自分探し”が盛んです。
それだけ地球規模で大転換の世紀に突入したのですね。
人間は考える葦である。 こりゃ、哲学だー。

NO2 先駆者のパワーってすごい。
2005/03/17
1964年(昭和39年)4月1日 日本人の海外旅行が自由化。初日に500人が申請したそうです。10月10日には東京オリンピック開催をひかえ、モノレール、浜松町〜羽田間開通が9月17日。読売ジャイアンツ王貞治さんが元気で年間本塁打55本新記録を達成したのが9月27日。そして東京〜大阪の新幹線開通も10月1日と、日本が世界にむかってがんばるぞーと胸をはった時代だったのですネ。そしてこの時代のすでに5年前から日本人の女性には考えられない行動をとっている人がいました。
31年間で100カ国訪問、地球を100周し、世界一周早回りで新記録を打ち立てた旅人、まだ見ぬ世界(衣・食・住・文化)を見せてくれた人、TV番組「兼高かおる世界の旅」の兼高かおるさんです。
日本人ばなれした顔立ち、品のある“そうですのよ”と語尾につく美しい言葉の響き。旅を通してたくさんの地球文化を見せてくれました。当時の日本は欧米に目がいきがちな時だったのにちゃーんとアジアの国々の文化をしっかり伝えていたのでした。もちろん日本人の品格や美しいふるまいまでを代表して世界に伝えてくれてなんだかとてもうれしかったです。
番組の始まったころの渡航者は年間12万8000人。そして今は1700万人にせまるのだそうです。
旅の語り部は今も好奇心旺盛な76歳の魅力ある女性なのです。
先駆者のパワーってただただ、すご過ぎるなー。

NO1 はじめまして。水の惑星、地球人の皆さん。
2005/03/16
2015年には地球人は61億から71億人へふえるのだそうです。
日本では、少子化問題で大変だーといっております。
メガシティ(人口1.000万人以上の都市)は1950年代は唯一、ニューヨークのみ。2000年までに16のメガシティが生まれその最大が東京ですよネ。なんと2015年までに21のメガシティが誕生です。その多くがアジアでヨーロッパは皆無。今アジアの都市化がすごいことになっています。大変なのは水の惑星“地球”で水の資源の確保ができないことらしいです。
アジアでは2000年に37パーセントの人口が都市部に住んでいたのが、今や54パーセントに。日本の都心回帰と同じくブラックホールのように吸い込まれていくのですネ。恐ーい。地球人の皆さん、石油もケンカのもとだけど水でもケンカはしないでくださいネ。こっちの水は甘いーよ。こっちの水はかーらいよ。